小学部 文集入選! おめでとう!
入選! 紙芝居の部
中山晶詠 (スーパーエリートコース・小5)
「アルキメデスのお話」
①むかし むかし、シチリアという町に王様が 居ました。
王様は、職人に純金の王冠をいつくらせたのですが、ちょっと気になることがありました。
「職人は わしの王冠に、銀を混ぜて、与えた金を少し盗んでいるのではないか。」
けれど、王冠の重さは、与えた金と同じでしたし、少しばかり、銀が混ざっていても、色は、区別がつきません。
②そこで、王様は、アルキメデスという学者に混ぜものは、ないか調べるように言いました。アルキメデスは、毎日いろいろ考えましたが、いい考えが思いつきませんでした。
しかし、ある日、たっぷりお湯がはったお風呂に入ったアルキメデスは、さけびました。
③「わかったぞ。」
そして、喜びのあまり、そのまま裸で家の外へ 飛びだしてしまいました。
④同じ重さの金と銀を用意すると、銀の方が少しだけ、大きさが大きくなります。
職人に与えたのと同じ重さの金のかたまりを王様に用意してもらい、王冠に銀が混ざっているかどうかは、わかります。
でも、王冠と、ただの金のかたまりの大きさを比べるのは、やさしいことじゃありません。
⑤そこで、アルキメデスがお風呂で思いついたことは、王冠と金のかたまりの大きさを比べる方法だったのです。
⑥「ふちまで いっぱいにした入れものを用意し、それぞれに王冠と、王冠と同じ大きさの金のかたまりを沈めてみよう。もし、王冠の方があふれた水の量が多ければ、王冠に銀が混ざっていることになるぞ!」
調べてみると やっぱり職人は 王冠に銀を混ぜており、アルキメデスは、たいそう王様にほめられたそうです。
この考えを「アルキメデスの原理」といいます。
⑦アルキメデスは、これ以外にも、人々の役に立つ いろいろな発明をしました。「てこの原理」や「アルキメデスの公理」、「アルキメデスのスパイラル」、円周率の計算や面積や体積の計算などをしました。
⑧しかし、あるとき、戦争がおこり シラクサの町は、ローマ軍に占領されてしまいます。アルキメデスは、優れた学者ですから、ローマ軍は、アルキメデスを殺さないように兵士たちに言っていました。
しかし、その命令は守られず、アルキメデスは、殺されてしまうのでした。
軍隊がやってきた時も、アルキメデスは、考えごとをしていたという話が伝わっています。アルキメデスの最後の言葉は、
「私の書いた円を踏むな。」
だったそうです。
とても上手に書けているね!