小学1年生のクラス。

Aくんは考えることは好きだけど、書くことが苦手だと思い込んでいる。

Bくんは書くことは得意だけど、考えることを面倒くさがってしまう。

小学生は考えること、書き出すことがとても多いので、ふたりは途中で挫折してしまうことが多々あるが、先日は違った。

その日は出だしの内容が、明るい未来を考えるという内容で、それがとてもハマったようだ。

AくんもBくんも明るい未来はすでに見えていて、書きたいことが沢山ある。

ずっと笑っている未来、家族と仲良く過ごしている未来など。

Aくんは書くことは苦手だけれども、どう書き起こすのか聞きながら頑張って書いた。

Bくんも楽しそうに想像しながら書いている。

ふたりのワールドがとても楽しく、書き進めていた。

その後イメージ作文が内容に入ってきた。

これはお題に対して、想像しながら五感を使った作文を書くというもの。

この日は車というテーマ。

Aくんは車の中に特殊な機能がついた車を想像した。

Bくんは空飛ぶ車を想像した。

このあと作文を書き進めるのだが、いつもは書き出しに時間がかかってしまう。

悩んで集中が切れてしまうからだ。

どうするかな~とみていると、ノンストップでふたりとも書き進めていた。

今までのレッスンの中で伝えていた書き出しをしっかり覚えていて、想像の世界が止まらないうちにスラスラ書き終えてしまったのだ。

その間一回も、どう書くのか、もういいや、だの言うこともなく、はみ出すくらい書いてしまった。

内容もとても面白い。

お母様に見せると、本当にひとりで書いたのかと何度も聞かれるくらい驚いていた。

書けない子なのではと悩んでいたAくんのお母さんは、感動して何度も読み返す。

集中が出来ないと悩んでいたBくんのお母さんは、あまりの出来映えにずっと強くBくんを抱きしめてBくんは照れて逃げようとしていた。

私は気付いていなかったが、ふたりにはふたりの世界感があり、そこを刺激出来ればこんなにも未知の可能性があったということに気づかされた。

それに気付かせてくれたAくんとBくんに感謝し、明日からも刺激的なレッスンが出来るようにしたい。

七田式葛西教室 渡部先生より