「古い、新しい」「あたらしい、ふるい!」「ピンポーン!」
「午前、午後」「ごご、ごせん!」「ピンポーン!」
「混雑、閑散」「かんさん、こんざつ!」「ピンポーン!」
フラッシュカードの反対語の取り組みで、逆唱してもらう取り組みをしている時、年中さんの生徒さんたち、難しい言葉にも必死に食らいつく様に真剣な目で一生懸命言葉を言っています。
反対語と言えどもなかなか難しいものもあり、なおかつ、直前に言った言葉をその場で覚えていなければ言えません。
ゴニョゴニョとなったり、言えなかった言葉もあっりの中、Kくん、10枚のカード全て言うことができました。
言っている時の彼の表情は真剣そのもの。
10枚目の「ピンポーン!」を聞いた時の表情はやり切った満足感でキラッキラに輝いていました。
実は、半年前のKくん、チック症状が出てお母さまからご相談をうけていました。
早生まれでいろいろなことがなかなか上手く取り組めないと。
お母さまは、上手く指導できないご自身を責め、また、思い通りにやってくれないことにお子様を責めてしまうこともあると告白してくださいました。
Kくんも、お母さまもとても一生懸命で、お互いなんとかしたいのに上手く歯車が回っていない感じを受けました。
そこで、お母さまとKくんの心を繋ぐ抱っこ法をご紹介いたしました。
抱っこ法は、お子さまの心にある悲しみや、満たされない想いに寄り添ってあげる方法です。
やり方をお伝えし、サポートしてくださる協会もお知らせいたしました。
その後しばらくして、Kくんの様子が変わってきました。
レッスンでの成果をお伝えした時、「このところKくん、変わりましたね」とお母さまにお話ししたところ、協会には行かなかったが、ご自身で抱っこ法を試されたとのこと。
その時、Kくんの気持ちが分かり、お母さまが深く反省された経緯をお話しくださいました。
決してお母さまが悪かったわけではありません。
でも、お母さまがKくんの心に寄り添い、Kくんの気持ちを丸ごと受け止めてくださったことで、Kくんが変わり始めました。
それまで、お友達を確認したり、真似したりが多かったところ、自分で発言し、自分で考える様になりました。
とてもとても大きな成長です。
それ以来、Kくんの真剣で、でも心から楽しんでいる表情が、レッスン中何度も見られるようになりました。
チックもいつのまにか消えていました。
本来持っている優しさも、すんなりと表現できる様になりました。
そのKくんの成長がクラスのお友達にもとても刺激になっている様です。
反対語のフラッシュカードでのKくんの快挙に手放して拍手を送っていたSくん、取り組みの時、今度は我もとばかりに積極的に発言してくれました。
(普段はとてもシャイです)Aくんも真剣に、お話の記憶の取り組みをしています。
(自分が話していて聞きそびれることも多々あったのに)
パワーいっぱいのRちゃんもできなかった悔しさをグッと抑えて「次、頑張る!」(いつもは悔しくて泣き出してしまいます)
お友達が一緒のレッスンだからこそお互いにとてもいい刺激になって、5歳の子ども達でもお互いに高め合っていけることに感服です。
この子達はどこまで成長するのだろう?
この子達の無限の可能性に心が踊ってワクワクです!
七田式葛西教室武藤先生より