年長クラスでは感情推理という取り組みがあります。

ある事象でその時その立場に立ってどう思ったか、反対の立場だったらどう思うのかを考えていきます。

その日は、新しいおもちゃを自慢して、お友達に貸さないでお友達を泣かせてしまう男の子を、その場にいた女の子がどう思うか?

という課題でした。

その日たまたま女の子ばかり4人のレッスンでした。

最初口々に

「貸してあげればいいのに」

「貸さなきゃダメだよ!って言う!」

「あ~ぁ.泣かせちゃった。」

と、どちらかというと、貸せない男の子をいけないと見る意見が出てきました。

その様な中、Sちゃんが、

「貸してあげると優しい気持ちになれるよ!」

その言葉で、はっと気づいた様に、先程までは、泣いてしまった子の立場で発言していた生徒さんたちが、

「大事なおもちゃだったのかも」

「(貸せなかった男の子は)悪かったと思ってるよ。」

「大丈夫!貸してあげられるよ!」

と、貸してあげられなかった男の子に寄りそう言葉が出てきました。

Sちゃんの一言でお教室の空気が一変してしまいました。

お教室がとても暖かい空気に満たされていきました。

責めるのではなく相手の立場に立って共感する言葉を選んで口にできるSちゃん。

年長さんでそれが出来るってすごいことだと思います。

また、その言葉にはっと気づき、素直に逆の立場も考え、暖かい言葉をかけられる生徒さんたちに、深く感動いたしました。

おもちゃを貸せなかった男の子は、この子達の言葉を聞いたら、きっと貸してあげられたのではないか。

とそう思えてしまうくらい。

人の心や行動を動かすのは、責める言葉ではなく

寄り添う言葉の方がより大きなパワーを持つことがあることに改めて気づかされました。

このことは子ども達の社会ばかりではなく大人の社会でも言えることです。

とても大切なことを教えられた思いでした。

この子達の素直な澄んだ心に大きく心を揺さぶられました。

 

七田式葛西,千葉駅前,船橋駅前,津田沼,新浦安教室 武藤先生より