Aくんは、年中クラスの男の子です。
少しおとなしくお母さんの言うことをよく聞く子という印象の子です。
レッスンでも、他のお友達に少し気遅れしていました。
ある日レッスン後に、暗唱を聴いていたときのこと。
あるお友達の下の子、妹ちゃんが、大きな声で泣き出してしまいました。
すると、Aくんは、そちらをちらちらと見て全く集中できません。
そんな様子を見てお母さんが、声が気になって集中できないわね。と、Aくんに、話かけました。
私も、Aくんが、集中できない原因は、それなのだろうと、わかっていましたが、この状況の中で、しっかり暗唱を自分のペースでやり遂げることが、一人っ子のAくんには、大切だと思い、お母さんに、こう言いました。
どんな条件でも、自分のペースを崩さず集中できるようになる練習だと思ってください。
大事な試験があったとします。
お隣にどんな方が座るかわからない、当日、どんな環境で試験を受けるかわからない。
そんなときに、動じないようにする為、今は、最高の訓練ができると思ってくださいね。
結局Aくんは、なんとか頑張って最後まで自分の暗唱を終えました。
泣いている子が気になるのは、Aくんの優しさです。
この日Aくんは、レッスン後用事があるからと、暗唱を一番に聴いてくださいということでした。
その一件があった後、Aくんは、レッスン中も、レッスン後の暗唱も、しっかり自分を保つことができるようになってきました。
とてもよい体験になりました。
七田式津田沼・葛西・新浦安・船橋駅前・千葉駅前教室 笠原先生より